杉並支部・北支部11月合同例会報告
「企業は人なり!」
~採用、育成の実践により作られる社会風土~
日時:2022年11月17日(木)18:30~21:00
講師:株式会社ソアーシステム 代表取締役 大脇 耕司氏
会場:東京同友会事務局 および Zoom
URL:https://www.soarsystem.co.jp/
11 月杉並支部の例会は、現・同友会代表理事と共同求人委員長を兼務されている株式会社ソアーシステム代表取締役の大脇氏を講師に招いて、北支部さんと合同で行いました。
大変なお役を両方とも引き受けた理由は、「チャンスはあまり巡ってこないからこそ今引き受けるべきだ」とお考えになって引き受けたとのこと。
まずその事柄からも、大脇氏の何事にも積極的に取り組む姿勢と、今までのご苦労を感じました。
講演では大脇氏の経営者としての歩みと、求人・育成の大切さについて、赤裸々にお話し頂きました。
大脇氏は大学卒業後、1991年に株式会社ソアーシステムに入社されました。
そして、リーマンショックの起こった2008年の翌年、2009年に代表取締役に就任されました。
同友会に2010年入会
同友会には2010年に入会されています。
社員から社長になった大脇氏に反感を抱く社員はおらず、リーマンショックの直後であったことから、逆に一緒にやっていこう、という社員の意識が生まれたそうです。
しかしその後、守りに入って4年間新卒採用を行わなかったところ、気づいたら社内の平均年齢が上がり、会社の先行きを不安に思い求人活動を再開されたそうです。
求人を再開したものの始めは上手くいかず、離職率も高く、求人サイトに幾らお金を掛けても何故上手くいかないのか・・・
求人会社担当に尋ねたところ、「自社の特徴や求める人物像が明確でないから」と指摘され、改めて準備不足を痛感されたそうです。
合同求人活動への参加
何でもやってみることが大事と感じ、同友会には入っていたものの、今までは行ってこなかった合同求人活動に2013年より参加されました。そこで得たことは、共同求人活動では参加していれば採用が出来るということではなく、活動を続けていくことで繋がりが出来て採用出来ることが多い、ということ。
インターンシップを積極的に行うことで、学生にも会社を良く理解してもらい、また社員がインターンシップで来た学生に会社の説明をしたり、作業内容を教えることで会社の雰囲気が変わってきたそうです。
インターンシップは自社に就職するしないに関わらず、社会貢献の一環として行ない、学生が他の会社に就職しても学びや気付きとなれば、との思いで実行されているとのこと。
職人気質の多い社員が、自分の言葉で自分の仕事と会社を語る、ということが、若い学生たちが社内に居ることで、良い相乗効果をもたらしたそうです。
企業作りを目指して
2019年以降は、求職者が入りたくて仕方ない会社を目指す、と方針を定め、志望度が上がる企業作りを目指しているとのこと。
志望度が上がる企業とは
①経営者と社員の方向性が一致している
②適度な距離感がある
・人それぞれの考え方、多様な考え方を認める社風。自己開示が出来、他人への興味を持つ環境。
③心理的に安定している
・聞き方、共感、成長できる環境(周りを盛り下げる言葉を言わない・言わせない)
結果、インターンシップに来て体験した学生が、是非この会社で働きたい、と入社してくれることも多くなり、また入社希望者には必ず社内体験をしてもらうことで離職率が下がり、平均年齢も下がって活気のある会社になっていったそうです。
更に、今年は会社所在地を港区赤坂に移転し、見た目も若い人たちが働きたい会社環境になったとのこと。
まだまだですよ、と照れ笑いされていましたが、良い社内風土造りをし、若い人材の雇用を広げ、活躍を続ける姿に身が引き締まる思いの例会でした。
株式会社 日鉄不動産
代表取締役 髙林 節子